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2001/07/19 (Thu) 魔法使いのババア

 魔法使いのお婆さんは、言いました。零時までに帰ってこなければ、お前の魔法は解けてしまうよ。みすぼらしい身なりだった少女は魔法のドレスをまとってお城へ行きました。少女は王子様に気に入られましたが、魔法が解ける時間が近づいたために、逃げるようにお城を去っていきました。途中でガラスの靴を片方落としましたが、そのまま少女は走りました。
「ああ、あのお婆さんはなんてしみったれなの!夜はこれからなのに不遇の私に条件をつけるなんて!それにネズミを馬にしたり布切れをドレスにしたり出来るのなら、完璧な魔法で私を幸せにしてくれればいいのに!ああ、私の王子様。出来ることならもう一度会いたいわ」
 帰る途中の森の中で魔法が切れてしまいました。真っ暗な森の中、少女には家の場所がわかりません。周りには明かりの1つもありませんでした。そこへ、魔法使いのお婆さんがやってきました。
「お嬢さん、零時までに家に帰れなかったようだねえ。ひえっひえっひえっ。悪いが、もうアンタは帰ることは出来ないよ」
「なんですって!お婆さん、約束が違うわ!」
お婆さんは杖を少女の喉下につきつけて言いました。
「細かいこと言ってるんじゃないよっ!メーン!あたしゃ、アンタを幸せにしたくてやってきたのさ!ほら、今度はアンタがこの杖を使う番だよっ!」
 少女は言われるままに杖を手にしました。お婆さんの姿はだんだんと消えていきます。
「お嬢さん、アンタにかけられた本当の魔法は、時間切れのない最悪のループよ。今のアンタには魔法が使える。ほら、家の場所がわかるでしょう?しかし、もうあんたはあの家の娘ではないよ。あんたは魔法使いのババアとして、家にいる娘に魔法をかけるんだ。娘が言うことを聞いて零時までに帰ってこれたら、あんたの魔法も解け、あんたは家に帰れるだろうさ。しかし、もし娘が…アタシが、いや、アンタが帰ってこれなかったら、アンタもこうして消えていくんだよ…」
「ちょっと待って!お婆さん!わけがわからないわ!」
「強く強く言い聞かせるんだよ…零時までに帰って来いとね…」
 お婆さんは、消えてしまいました。さっきまで少女だった魔法使いは、家に帰るために、自分の家へ向かいました。

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