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2002/03/20 (Wed) ゴーコンクエスト(1)

 7月31日、16時50分。決戦の時が迫っていた。
 知り合いの店長がいるバーに集合し、作戦会議を始める。今日のパーティは最強の布陣を揃えていた。
 店長のモントはコップに氷だけを入れて3人を待っていた。水も出さないのが奴らへの礼儀、というか自身のプライドみたいなものだった。狭い店内の一番奥の席にすでに2人が来ている。遅刻などしたことのない2人だ。今回の強敵も、あの2人がいればなんとかなるはずだ。残すは切り札のあの男。今回がデビュー戦という不安はあるが、あの男の持っている何かはこの2人にも通じるところがある。何より、モントはあの男をよく知っている。
 暗い席で氷の入ったコップをクルクルと回しながら、マサは遅ぇなと退屈そうに呟いていた。その隣で携帯と睨めっこしているリュウは、ときどき氷を噛んではバリバリと音を立てている。
 ギィ、とドアが開いて、最後の男、ギンが現れた。モントが声をかけようと思った時には既にギンはリュウとマサの隣に座っていた。いつもながら行動が早い。その動きの速さはパーティ随一だ。
「…悪い。ちょっと遅れたか」
ギンが口を開いた。平静を装ってはいるが、肩で息をしているようだ。走ってきたのだろう。ギンは電車で3駅以内ならどこへでも走っていく、それがポリシーだった。
「まぁいい。時間だ」
リュウが携帯をテーブルに置いて指差す。17時ちょうどだ。
「マスター、今日の作戦についてだけど」
マサは顔だけ後ろを向いてモントに話しかける。モントは3枚のコピー用紙を持って3人がいるテーブルへとゆっくり歩いていく。
「今日の敵は3人」
モントがそう言うと、ギンは「1人1殺だな」と笑った。
 モントはギンを睨みつけるように席に着いた。テーブルの上にコピー用紙を置く。A4の用紙に、今回の敵のデータが簡単に書かれていた。
「今日は前哨戦に過ぎない。ギンのデビューを艶やかに飾るためだけのものだ」
「やらせ、ってことですか?」ギンがモントを睨み返す。
「そうじゃない」モントはメモを見ながら呟く。
「とりあえず」マサが張り詰めた場の空気を切るように大声で言った。
「俺らのデータはどうなってる?」
 モントはフフンと笑ってポケットからクシャクシャになったコピー用紙を取り出した。
「今回は勇者不在のパーティでいく。戦士マサ、小技使いリュウ、武道家ギンだ。魔法使いや僧侶、あとトリッキーなのは置いておくことにしよう」
「待ってくれ」リュウが携帯を弄りながら口を挟む。
「少し前、今回の敵にやられた奴らがいるはずだ」
モントの眉が少し動いた。
 3人の視線がモントに集まる。モントはフゥウと大きくため息をついた。
「仕方ない。一応告げておこうか。そう、今回の敵は相当強い…パーティレベルは12程度。下手をすればお前らよりも上だ。彼女らには先週、賢者2人と舞踏家が敗北を喫している……強敵だっ」
ギンが少し不安そうに、マサとリュウの顔を窺う。
「相手にとって不足なしだな」マサはニヤリと笑った。
 合コンまで、あと30分と迫っていた。

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