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2002/08/25 (Sun) A4の上の永遠

 授業がかったるくて A4ノートの上 いつも思いつくことばかり 書いていた
 悩み 夢 不安 笑い話 ふと浮かんだ食べ物
 だけどいつも それは キミのことへと 変わっていく
 A4ノート 時がとまったまま キミとの思い出 それは永遠



「…やはり最後の『時がとまったまま』というフレーズがキーらしいな」
「そうですねぇ…ポエマーであることは否定しませんが、記憶喪失だなんて」
「ああ、しかも学生当時の記憶が顕在してしまっている。やっかいだな」
「いっそ、あのノートを取り上げますか?」
「いや、やめておこう。以前、そうしたことがあったんだが」
「はい」
「そうすると記憶がさらに遡るんだ。学生ならまだ話がわかる。いい方だろう」
「…他の患者さんに比べても、ですか」
「ああ。きっと彼は、当時の記憶の中に、何か大切なものを置き忘れてきたんだろうな」
「そうですね。記憶の城に閉じこもったおじいちゃん、ですね」
「はっ! キミ、今、なんてった?」
「え? そういえば先生こそ…」
「ま、まさか!」
「この症状…患者さんたちと同じ!? ポエマー病! ああっ! 先生、私…」
「大丈夫だ 僕とキミの 関係は そんなことじゃ 壊れやしな…ってヤバいぞ! さあ、気をしっかり保つんだ!」
「まさか空気感染…?」
「かもしれん」
 ウー ウー ウー
「あ、あのサイレンは?」
「バイオハザード発生時のものだ…レベル4の合図! 2次、3次感染防止のために病棟を封鎖するのか…」
「先生…」
「ああ。言わなくてもいい。頭の中で言葉たちがガラガラと音を立ててくずれていくのが分かるよ。きっと今に、我々も記憶が錯乱してポエムしか書けなくなるんだ」
「しかしここのポエムがミリオンセラーの曲の歌詞になっているんですから、皮肉ですよね」
「その売り上げでこの病棟の予算が立っているようなものだからな」
「私のポエムも売れるでしょうか…」
「ああ、デュエットでも作ろうか」
「そうですね あなたと一緒に…」
「手をとって いこう ほら未来は こんなにも」


 それは西暦2013年。職業病が空気感染する時代のこと。

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