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2001/07/30 (Mon) 少年プラモデル

 少年はプラモデルが大好きで。
 両親や祖父と一緒に出かけるときは、何だかんだとゴネてはプラモデルを買ってもらう。そして、帰るなり嬉しそうに箱を開け、ハサミを使って綺麗にパーツを切り離し、説明書を見ながら丁寧に部品を組み立てていく。
 だけど、もう少しで完成というところで、少年はいつも手を止める。バラバラに完成したパーツ同士を組み合わせることで完璧な作品が出来ること、そのことよりも、完成した後に来る、これ以上作ることを楽しめないという、ちょっとした絶望が怖かった。だからいつも、少年の作るプラモデルは未完成で、少年は両親に怒られていた。
 …あなたが欲しいって言ったから買ったのに、どうして最後まで作らないの!?
 両親は、プラモデルを作り上げることを、まるでペットを死ぬまで飼い続けることか何かと勘違いしているようだった。そんなある日、祖父が他界した。デパートに連れて行ってくれる約束は果たせぬままに。その数日前、少年が注文したロボットとは違うロボットのプラモデルを買ってきてくれていた。少年はこんなものはいらないと言って、箱を開けようともしなかった。
 堅苦しい葬式の間も、少年はずっと考えた。祖父のこと、両親のこと、自分のこと、プラモデルのこと。そして、少年は帰ってすぐに、祖父に最後に買ってもらったプラモデルを作り上げた。
 少年が中学生になったとき、プラモデルを全て捨てた。ただ1つ、机の上で両脚でしっかりと立つロボットを除いて。

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