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2004/10/13 (Wed) suicide

 高校生のわたしが、親がしてくれる沢山のことをウザイと断じて自身の命の在り方さえも決め付けるのはおかしいことだろうか。今日、目が覚めたのは病室のベッドだった。まただ。今月で2回目。もう週一くらいのペースでわたしはこの病院に来ていることになる。いいかげん愛想も尽かされただろう。でもそれでよかった。わたしになんて構わなければいいのだ。誰も。

 また未遂に終わったんだから、ホントは本気で死ぬつもりなんてないんじゃないのー?

 …あれが医者の台詞だとは思えない。でもそれが真実だからこそ、わたしは生きることに絶望するのだ。助けて助けてとうなされるようになってから、誰もわたしを助けようとはしてくれなくなった。死にたいと呟くようになってからは誰も本当の心配を向けてはくれなくなった。いつもわたしの自殺が未遂に終わるのは、わたしが本当はやっぱり生きたいと思うからなのだと医者は言った。そうかもしれない…けれど、やっぱりわたしは死にたいと思う。強く強く願うのだ。
 理由?
 だってわたし、死にたいもん。

 昼過ぎ、屋上に出て風を浴びながら考え事をしていると、ボール遊びをしていた子供がボールを追いかけて柵を越えてしまった。屋上の柵は…といっても柵といえるほどの役目もないけれど…高さ1メートルくらいの金網で、ボールがバウンドしただけでそれを飛び越えてしまう。そこから端までは平坦で、うっかり足を滑らせたら簡単に地面に落ちてしまうのだ。前にわたしが落ちたときは足の骨折だけで済んでしまったけれど。
 なんてことを考えながらその子を追ってみたわたしは、ギリギリの淵で立ってまたボール遊びを始めた子供を見て背中がぞくりと冷たくなるのを感じた。
「ねえ、一緒に死んでくれる?」
 ひどく冷静にそう言ったわたしは、なぜか屋上へやってきた看護婦さんがわたしたちを見つけて何か言っているのを遠目に見てから、子供の背に軽く手を添えた。
「いやだよ! ぼく死なないもん!」
 子供はぴょいとわたしから離れ、看護婦さんのところへ走り去ってしまった。わたしは愚鈍な動きでそれを見送り、ハハァと軽く笑って下を見た。

 誰もわたしに強力なんてしてはくれない。当たり前のことだ。

 ――どうして死にたがるんだ、何に困ってるんだ、悩んでいるなら言ってみろ、たまには人に助けを求めてみろ、お金ならあげる、こんなに愛しているのに、…、…。
 今まで聞いてきた誰かの声が聞こえる。耳の中で鳴っている声かもしれない。わたしが死にたがる本当の理由? それを知りたがる人はたくさんいる。それを知ることでこのわたしの自殺病を止められると思っているのだろう。でも、それは間違いだ。
 わたしが死にたいのは、そうやってみんなが優しくしてくれるからだ。…余計すぎて大きすぎるお世話で。そんな空回りした皆の気持ちにわたしは笑顔で答えなければいけない。本当のわたしは泣いているのだ。本当は…。泣いていて。
 だからわたしは死ぬしかなくなるのだろう。誰かひとりでいい、本当のわたしを知って欲しいと願う。それがわたしの死ぬ理由だ。理解してくれなくてもいい。ただ本当のわたしのことを聞いて欲しい、そう願うのだ。
 風が気持ちいい。落ちていくのは飛んでいくのとは全然違うけれど、わたしはあえて飛べたらいいな、なんて思いながら。落ちた。

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