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2001/08/10 (Fri) 夢オチ

 風邪を引いたと言ってはズル休みをしたがる小学生のように、怪我をしたと言っては血や包帯を見せたがる中学生のように、夢に生きると言っては受験から逃げたがる高校生のように、無意味なペナルティを課しては酒を飲ませたがる大学生のように、それはそこにいつの日もあるのだった。
 夢を見た。子供達はタンクトップというかランニングで駆け回り、さらさらと流れる川と、やけに落ち着く寺があって、見渡す限り自然しかなくて、大人たち(というか老人しかいないけれど)は皆笑顔で。そんな絵に描いたような、行ったこともない田舎の夢。夏の田舎…。日本人の心の風景か。
 僕はそんな村のことなんて知らないのに、知らない子供と一緒に無邪気に遊んでいた。夢の中で僕は子供で、塾をサボる口実を考えながら飽きない風景の中を走り回っていた。かくれんぼのとき、僕は寺にあった大きな壺の中に入った。
 真っ暗で怖くなった僕は友達の名前を呼ぼうとしたけど、さっきまで一緒に遊んでいた子供達の名前なんか知らなかった。そういえば、顔も思い浮かばない。不意に全身から汗が噴き出すような感覚に襲われ、僕は異常に寒くなった。
 どうせ夢だろ、これも。そう思うようにしてケイタイを取り出す。ちゃんと電波は通っていて、僕はすかさず彼女に電話を掛けた。彼女は僕をさんざん罵倒して、狂ったように笑い出した。怖くなってケイタイを思い切り投げる。暗闇の中、どこか遠くでカシャンと音がした。その中でもまだ笑い声は小さく聞こえていた。
 僕は自分の行いを振り返った。平凡に生きていたはずの僕は、そういえばいつの日も決断を自分で下さなかったことを思い出した。そんなこと、今さら何になるというのだろう。なんだ?謝れば済むのか?ごめんなさい、って過去にあやまれば、悔やめば、僕は救われるのか?
 ああ?くだらねえ。いつもそうだ。こんな物語はいつも主人公の改心で結末を迎える。ていうか誰だ?誰が僕を判断しやがる?
 僕は逆ギレした。それから先は記憶がない。次に気が付くと、そこは部屋の近くの公園だった。夕暮れの公園、だけど何の愛着もない場所。ランニングの子供が駆けて行ったけど、僕はそんなガキのことなんて気にも留めずにコンビニで酒を買って帰った。

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