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2005/07/03 (Sun) サンボマスター

 ギャギャギャ! ズギャギャギャ! ヅギャラララ!
 ギターをかき鳴らしていると、落ち着いてきた。どうして俺はあんなことを言ったのだろう。何にこだわっていたんだろう。あれは夜だったからか? 俺は、たぶん酷いことをした。
 …ギャギャギャ! ズギャギャギャ! ドッキャァァァ!
 メロディーはない。刻むのはビートだけだ。この刺激と振動で暮らしていけるとさえ思っていた。
「――いいかげん大人になれよ!」
 あいつは言った。俺に。大人になれってどういう意味だったんだろう。俺はもう大人なのに。いい大人で、夢を諦められないダメな大人で、どうしようもない男なのに。理知的に利己的に物事を判断しろ、という意味だろうか。それとも?
「――どうしてそんな歌が必要なんだよ!」
 何を言われただろう。
 …焦っていた? 俺が? そうじゃない。俺はもう大人だ。早く大きくなりたい、なんて思わない。
「――……!!」
 冷静さを取り戻させてくれるのは、俺の鳴らす五月蠅いギターだ。
 ギャギャギャ!
 ビートを刻み、適当にメロディーを探しながら、鼻歌で俺は気を紛らわす。
 その途端、気付いた。
「ああ…こういうことか」
 歌っていたのだ。俺が、知らない間に…愛だ恋だと。
 それは、”誰”に洗脳されたメロディだったのだろう?
「いい大人が恋愛しか歌えないなら、俺はこの国を捨てる! 音楽を捨てる!」
 あいつはそう言った。そんな小さいことにこだわるなよ、と俺は言ったかもしれない。けれど、…そうじゃないのかもしれない。ときどき思うのだ。神は何のために人に歌声を与えたのだろう。それが人を愛することを他人に伝えるための歌を吐き出すためのものなら、あいつは何も言わなかっただろう。けれどそうじゃないとあいつは信じたに違いない。
 誰かに力を、希望を与えるための歌…どうして誰も歌わない。

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