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2006/01/21 (Sat) 流行の歌も歌えなくてダサいはずのこの俺

なんで流行の歌が嫌いかっていうと、それは、たぶん、大人になったからではなくって、彼がモテないからだった。

子供の頃からモテなかった。女子と会話するという一大事が、そもそも年に(片手で)数えるほどしかなかった。
そんなだから彼にとって恋愛とは高尚で神聖で美しく、「こころ」を大事に思う、優しき人たちのためのあるべき姿だとさえ思っていた。安っぽい雑誌やネットやテレビに氾濫する安っぽい人付き合いが大嫌いだった。「こころ」よりも「カラダ」を先行するくされ脳みそな奴らが大嫌いだった。でも自分は他の奴とは違うとも思えなかった。
ちょっとずれている。それは自覚していた。それは恋愛経験のなさのせいだ、と分かっていた。
けれど、日常生活の何をどうやっても恋愛なんて存在しなかった。ちょっとずつ積み重ねることが、そもそもできなかったのだ。

「電車男」の何がすごいのか、彼は必死に考えたことがあった。結論は、「どんなパーソナリティを持った人であっても、それを一人の人間として受け入れて考えてくれるエルメスの存在が物凄い」だ。
誠実で純粋で真面目な男というのはつまり自分だろう、と彼は思っていた。ということは、そういう確かな男は世の中に沢山いるはずなのだ。ならばどうして自分は恋愛と縁がないのか。答えは簡単だった。
そういう男はつまんない、という世の中の在り方が、つまり彼(ら)を恋愛から遠ざけているのだ。
世の中に、エルメスはいない。そのことに気付いている人はどれくらいいるだろう? 偏見を何一つ持たない人など、どこにいるだろう。あるいは、そんな人が偏見を持つ人に影響されずに生きていける場所が、どこにあるというのか。

だから、10代の自称アーティストが恋だ愛だ何だと歌う姿は虫唾が走ってたまらない。

そう考える彼は、結局は世の中にとって「普通」の存在だった。よく物事を考える几帳面なパーソナリティ、を彼の存在に付加されるのと同じ程度にしか意味はなかった。
けれど彼は思う。自分はもしかして間違っているのではないかと。気が狂っているのではないかと。

オタクな男が誠実で真面目なわけではない。すべてはたまたまだった。そして、自分で思うほど恋愛は特別じゃない。だから、流行の歌には共感できないのだ。
高尚なメロディを「アーティスト;芸術家」と名乗るパクリが汚していく様を、どうして人は憂えないのだろう。

けれど、彼には望みもあった。
それもまた、彼の確かなパーソナリティ。

1秒に2種類の動植物が絶滅していく。
1秒に2000㎡が砂漠になっていく。
そんな世界で、
1秒に300曲が生まれている。
どんな形であれ、思いを綴ったメロディが、全てが全て違う形で、生まれ続けている。
そう思えることが、世界への、彼の希望だった。その中の何万分の1が自分に届くだろう。こころを動かしてくれるだろう。彼は期待する。

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