--/--/-- (--) スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |


2001/10/11 (Thu) 赤いフードの少女

 赤いフードの少女は、今日も街角で、元気に笑っていました。
 少女が持つ手提げかばんはいつもパンパンに膨れていて、街の人はその中に売れることの無いマッチが山ほど入ってるんだろうと思いながら、いつものように少女に軽く挨拶をして、駅へ向かうのでした。
 赤いフードの少女は、何度季節が巡っても、いつものその場所で、元気に笑っていました。街の誰もが少女を愛していました。お爺さんの、そのまたお爺さんから聞いた話。古い古い、お話。誰もが愛するその少女の名は、誰一人として知りません。それでも街の誰もが、いや、この国の誰もが少女のことを知っています。遠い昔、聖夜にマッチを売り続けようとして、孤独なままに永遠の眠りについてしまったこと。
 いつしか、少女の周りには、沢山の人が集まるようになりました。暗い表情の人、期待を隠しきれない人、パフォーマー、ケイタイで話す人、何気ない会話をする学生達、客引きをする怪しい大人たち。その誰もが少女の笑顔に、癒されたのでした。
 少女の乗る台には、色んなシールやプリクラが貼られ、幸せを願う小さな落書きが書かれています。誰もが少女を見上げ、今日を明日を、生きようと思うのでした。
 赤いフードの少女は、今日も街角で、元気に笑っています。街の名所、待ち合わせの銅像の少女は、今日も明日も、これからもずっと、皆に変わらぬ微笑みをくれるのでした。

スポンサーサイト

読みきり | trackback(0) | comment(0) |


<<宇治拾遺物語より一部抜粋 | TOP | 記憶商人(4)>>

comment











管理人のみ閲覧OK


trackback

trackback_url
http://sweetstorylatte.blog35.fc2.com/tb.php/49-9f8ff8b3

| TOP |

プロフィール

Author:ryow

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。