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2001/11/06 (Tue) over the rainbow

 信じたくない出来事を、あなたはいつもどうやって乗り越えてきましたか?
 優しい嘘だけを見ていれば、何にも傷つくことなく生きていくことさえ可能だった。それだけに生きて、それだけを夢見て、そして他の誰かを、おそらくは全ての人を傷つけて、それでも真実に触れるよりはよっぽど幸せだろうと思った。知らず伸ばした両手は、優しい仮面を剥ぎ取って、ノイズがかった話し声の先にいるその人の真実を余すことなく見せつけ、それでもその嘘が助けを求めるサインであると信じて大切な人を傷つけながら愛とかいう泥まみれのそれのために希望に満ち溢れていたはずの純粋さを汚し、さらに自身の首をも絞めようとしてくるのだった。僕は何も言えず、ただうつむいて歩くことしかできなかった。この街にいる嘘と愛と真実、その誰にも会える気がしなかったから、僕はただうつむいて歩いて、血走った目だけをキョロキョロとこまめに動かしながら自身を恥じた。
 その感情を表現するなら、動揺と絶望と恥辱と嫉妬と軽蔑と自嘲と感謝と謝罪と後悔と、そして決定的で圧倒的で卒倒しそうなほどの「死にたさ」で、それはもう筆答するしかないくらいに自分の身体を蝕んでいた。
 身体は重く、地の底深くへ沈んでいくかのような圧迫感を感じているのに、心は全く逆で空へ駆け上がる気持ちを生み続けていた。現実逃避さえできない現実まみれのこの世界で、この国で、この街で、同じ駅で、僕はどうやって生きていけばいいのか、どうやって自分を恥じればいいのか、どうやって自分を表現すればいいのか、どうやってキミに謝ればいいのかを考え続けた。
 心を弄び身体を舐め回し滴り落ちる液体と波に全てを委ね、何よりも誰よりも「今」を感じようとすることが、誰もが通る何気ない日常の一ページが、毎日毎晩あらゆる場所で繰り返されるその行為がどうしてこんなにも心を壊すのかは筆舌に尽くし難く、百千万の言葉よりもただ一つのビジュアルで全てを語ることができるのならば、睨むような瞳と端を持ち上げた口から滴る液体だけが唯一の表現方法で、それが誰かが目指した「リアル」ならば、そんなのもんは僕にはいらない。
 かつてキミに言った言葉がある。だけどいつだって僕がそれを受けるだけで、僕は何一つ返すこともできないままだ。
 キミを、守る、と。
 夕方から降り続く雨が、やっと上がった。僕には見えないけれど、誰かには見えるだろうか。真っ暗な夜空に掛かっているという虹を。どんな目で見上げれば、それが見えるんだろうか。

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