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2001/07/10 (Tue) 砂漠と日常

 砂漠を、歩いていた。首からぶら下げた、子供の遠足で見かけるような水筒。リュックにはスケッチブックと大学ノートと24色の色鉛筆。左手には杖代わりの傘。血管が浮き出た右手はしっかりと汚れたタオルを握っている。僕は、砂漠を、歩いていた。
 色んな町を通り過ぎた。色んな命が通り過ぎた。蜃気楼も見た。オアシスも見た。サソリもラクダも、日食も見た。最後の町で冷えたレモネードをくれたおばさん。あなたは今日も、嫌になるくらい豪快に笑っていますか?
 スケッチブックはあと3ページで終わる。色鉛筆の青はもう2センチしか残っていない。僕は絵を描いた。下手くそな絵も、37枚も描けば少しは上達しただろう。破れた数ページは、厚意を受けた人たちにあげたものだ。
 電線で区切られた曇り空と、太陽しか無い果てしない青空。海は続いていなくても、空は続いているのだと、そう言ったのは誰だったろう。この空の果て、僕は、ゴールへ辿り着くのだろうか。

* * *

 けたたましい金属音が鳴って、僕は目覚めた。そしてまた時間に追われるように走り出す。僕らの居場所はこの明るいシェルターの中だけ。宇宙服のようなピカピカのスーツを着込み、視界が120°程しかないヘルメットを被り、間接をテープでぐるぐる巻きにしたら今日も地上の調査に出る。塵と埃と死臭だけの、真っ暗な地上へ。僕らが夢見た、空の下へ。

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