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2001/11/18 (Sun) それでも

 かくれんぼが好きだった。友達が考えも及ばないような場所に隠れ、息を殺し、スリルの中で“見つかる”ことを望んだ。そのギリギリさが好きだった。
 隠れることが上手くなった少年はいつしか隠すことを覚え、物を、金を、心を、隠すようになった。次第に隠し場所が増え、それらを何処に置いたのかを忘れてしまった。
 そして少年が大人になったある日、ふとした偶然から、かつて自分が隠したモノを見つけてしまった。その瞬間、少年は当時を取り戻し、今日まで続く日々の中で“見つけられずにいた”モノを得た。全てはもう取り返しのつかない所まで来ていたことはわかっていた。
 少年は酒を飲めるようになっていた。金を稼げるようになっていた。苦しみと悲しみと快楽を知っていた。何故かピカピカのままで残っていた“それ”は、少年には何の役にも立たなくなっていた。そんなものより、酒や、仕事や、女のことを考えることの方がよっぽど自分らしいと思った。
 それでも、そのガラクタを見つけることが出来て幸せだと思った。

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