--/--/-- (--) スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |


2001/11/22 (Thu) 幸福屋セールスマン2

 人は、自分が幸せであることに気付こうとしない。それどころか、今以上を求め続ける。そこそこの幸せを知ること、それが至福に繋がるはずだ。
 だから俺は、人の幸せを壊す。
 そうしてやることで人に今の幸せを気付かせるのだ。その上で幸福を売る。これが関西系幸福屋のやり方だ。腹いっぱいになるだけで至福になれる、それだけは昔から変わらないけれど、果てしない欲望は、あるいはこの時代は、幸せであることを認めようとしない。

 さて。誰をターゲットにしてやろうか。
「待てっ!」
むう。誰だ。しかしこの声は…
「久しぶりだな。幸福屋を名乗る貴様が人の幸福を壊そうとは片腹痛い!」
「お、お前は…!」
 そこにいたのは見覚えのある顔。というか俺をいつも邪魔してやまない男。奴は、俺の一代前の『セールスマン』だ。一時代に一人。それが『セールスマン』の掟。
「若造が!お前では無理だと何度言ったらわかるんだ!」
「うるせぇ!」
 たこ焼きを投げつけるも、奴はヒラリとかわす。むう。さすがだ。
「今日こそ真の『セールスマン』にふさわしいのがどちらかを決定しようじゃないか!」
「…マスターは俺を選んだんだ。てめぇはひっこんでろ!」
「はっ!関西弁も使えない関西系に用はない!お前がひっこめ!」
 …むう。なんて大人気ない勝負だ。と思ったそのとき、
ジリリリリン…ジリリリリリン…!!
「若造。ちょっと待て」
奴のケイタイが鳴った。黒電話の着信音とは、やるじゃないか。

 ひとしきり電話した後、奴はいきなりフハハハハと笑い出す。
「若造、今日はこれまでにしてやろう!さらばだ!」
そして行ってしまった。

 俺は今日も同じように街へ繰り出す。

スポンサーサイト

読みきり | trackback(0) | comment(0) |


<<マフラー | TOP | 向日葵>>

comment











管理人のみ閲覧OK


trackback

trackback_url
http://sweetstorylatte.blog35.fc2.com/tb.php/87-7474330c

| TOP |

プロフィール

Author:ryow

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。